法律行為および金銭管理に関する計画ADEARサイト
多くの人は、アルツハイマー病などの深刻な病気の結果生じうる法律行為および金銭管理に対処することに対して、心構えができていません。法律家や医師は、重篤な疾患(特に精神的、身体的な健康の低下につながるおそれのある疾患)であると診断された人に対して、金銭や医療行為に関する取り決めをできるだけ早く見直し、決め直しておくことを推奨します。
患者の末期・終末期の医療や金銭上の意思決定が確実に実行されるようにするために、遺言状、生前信託、事前指示書といった、法律や財産に関する基本的な文書を利用することができます。アルツハイマー病などの疾患で問題となるのは、患者が明確に考える能力を欠いていたり、徐々に失っていく可能性があることです。このような変化が生じると、本人が意思決定に意義をもって参加する能力が影響されるため、早目に法律行為および金銭管理に関する計画を立てておくことが、一層重要となります。難しい問題がしばしば生じますが、事前に計画しておくことにより、患者と家族は、医療および金銭に関する取り決めについて自分たちの要望を明確にし、情報を十分に集めた上で意思決定することができるでしょう。
可能であれば、早期のアルツハイマー病だと診断されたらすぐに、本人が話し合いに参加できる間に、事前計画を立てるべきです。早期のアルツハイマー病の患者は、多くの場合、法律上の意思決定に関するあらゆる側面と影響について理解できます。しかし法律家や医師によると、たとえアルツハイマー病の後期と診断された場合でも、様々な形で計画を立てておくことは、患者とその家族にとって助けとなる可能性があります。