軽度認知障害ADEARサイト

軽度認知障害(MCI)とは、記憶または他の思考に関する問題が、年齢や教育水準を考慮した正常の人より多くみられる状態のことですが、その症状はアルツハイマー型認知症の人ほど重くはありません。MCIの高齢者は、MCIではない高齢者と比較して、より頻繁にアルツハイマー型認知症を発症します。なぜMCIの患者のなかで、アルツハイマー型認知症に進行する人とそうでない人がいるのかについて、現在研究が進められています。

MCIに関連した症状は、特定の薬剤や脳血管疾患(脳に血液を供給する血管を障害する疾患)および他の因子によっても引き起こされる場合があります。これらから生じる症状は、治療や回復が可能なものもあります。

記憶障害を主な症状とするMCIは、健忘型MCIと呼ばれています。別の型である非健忘型MCIは、記憶障害ではなく、計画を立てたり整理することが困難になる、あるいは判断力が低下するなどの思考能力の低下が主な症状です。